ときのそら「スタースタースタート」がスゴい

タイトルの通りです

3月6日、ときのそらミニアルバム「STAR STAR☆T」より、ナユタン星人さん作詞作編曲の楽曲「スタースタースタート」のMVが公開されました。

ときのそら黎明期をひときわ明るく照らした太陽系デスコの歌ってみたから6年近く経った今、ナユタン星人本人から書き下ろされる最新曲という位置付けで期待もかなり高まっていましたが、実際公開された曲もMVも本当にとても良かったのでここに感想文を書き記したいと思います。

はい、いきます。

 


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まずは曲の面から!

とにかくパワフルな歌声ですごい。ときのそらちゃんと言えば、Vtuberという存在が生まれた初期から歌声を大きな武器としてずっとやってきましたが、いやあここまで伸びるか…

アルバムティザーで聴いた時点でかなり様子のおかしい高さをしているな?と思っていましたが、まさかラスサビでまだ上がるんかい!ってなりました。いや太陽系デスコも転調するけども!このキーでの転調って人間に書き下ろす曲で許されるんですね。

 

この高さの音を裏声で出すんじゃなくて、地声で思いっきり張ってその高さに届かせるっていうある意味脳筋的というかレベルを上げて物理で殴るみたいなことをやってるそらちゃんですが、それがマジで通用するというか、使いこなせるもんなんだなあという驚きが最近のそらちゃんの歌声を聴いてると本当にあります。そりゃ高音の化け物って言われるわ。人間ってすごいですね

 


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聴き比べるとわかる。明らかに歌い方が変わっている

 

 

スタースタースタート、本人も持ち歌史上最高音ということでハイトーンが注目されがちですが「はぁ〜、これは困った!」とか「嘆かわしい……」とか「しちゃうぞ!?」とかみたいな歌い方のバリエーションも節々に細かくあって聴いてて楽しいですね。

私は「めちゃめちゃ待機……!」の半角カナ感が好きです。メチャメチャタイキ…

 

先ほど紹介したそらちゃんの太陽系デスコは歌みた音源ではもちろん、TUBEOUT vol.1をはじめとしてライブで聴いた思い出が色濃い人も多いんじゃないでしょうか、そんな曲の文脈を汲んで曲を構成しているのがわかると大変エモくて良いですね。聴いてて本当に楽しい!

歌い出しからもう「我らの宇宙(そら)のはじまりは」ですし、太陽系デスコの「あの一等星の」に合わせた「一!等!星!」のフレーズは言わずもがな、そして「第三の惑星はこのときのためのスター!」のフレーズ。

これめっちゃ好きなんですよね。第三の惑星は太陽系の第三惑星である地球のこと。

太陽系という星々に対して地球というあくまで主観的というかこちら側の視点、これは私の解釈ですが、ときのそらは夜空に輝く星々というよりはずっと地に足をつけて走ってきた存在というイメージがあるので、そういう関係性なのがいいなと思います。「それはきっとあの星のように」なんだよなあ……

 

落ちサビの、目の前にずっとあるこの星はあなたなしじゃ超新星爆発してたけど、今日まで続いた!そしていっそう光度をまして輝く一等星!っていう歌詞の展開が、あなたがいたからここまで続いてきたし、これから一層輝きを増していく…っていう意味に繋がることがめちゃくちゃ良いなと思いました。

夜空の星の輝きはその星が遠くで光った過去の輝きが届いたものでありますが、この曲は2018年に太陽系デスコで輝いた光が数年越しに届いたきらめきなのかもしれないと思うと、やっと今このタイミングでナユタン星人さんから提供曲が来たのもそういう事なのかもしれないなと思うのでした。いや正直待ってましたよ

 

これはナユタン星人さんの作風の話ですが、本人らしい歌詞の世界観と言葉遣いの独特で突飛なかわいさが全面に出ていてめっちゃ好きです。

「するぞ?しちゃうぞ!?あなたに言ってますっ!」とか「みてる?きーてる?」みたいな文字からでも伝わる不思議な可愛さがいいですよね。

とくに2番Aメロが良くて、ここの歌詞が恋する女の子的でもあり、Vtuber的な発信者っぽくもあって、可愛さが絶妙だなと思いました

あと「デデデ電波を送信」の譜割りがエイリアンエイリアンの「タタタタイトロープ」、太陽系デスコの「ランバダルンバ」の合わせ技みたいになってて、響きの耳への馴染み方が良かったのが個人的になんか良かったですね

ときのそらに書き下ろすという要素がなくても聴けるくらい曲として成立しつつ、先の落ちサビの要素などが最終的なピースとしてハマって完成する感じが、曲としてのクオリティの高さを感じてとても好きなポイントです。シンプルにめちゃくちゃいい曲

 

 

ここからはMVについての話で、このMVを見た時、懐かしさとワクワクを感じました。

そりゃ太陽系デスコオマージュなんだから懐かしくて当然だろうがっていうのはそれはそうなんですけど、歌ってみたのを通り越して、その太陽系デスコの原曲から続く動画自体の雰囲気になんとなく懐かしさを覚えたんですよね。

 

ナユタン星人さんのMVって、一色の背景に歌詞をアニメーションで出して手前に一枚絵を置くという、あまりにシンプルな形式ながらミュージックビデオとして高い表現をこなさせる技法で有名かつそのスタイルの草分けともなった存在で、その技法は友人Aさん制作のそらちゃんの太陽系デスコのMVにも、本家のモチーフという形でありつつ備わっていた要素でありました。

この「シンプルな技術で最大限の表現を」というスタイルが今回のMVにも感じられて、改めてスタースタースタートのMVからは太陽系デスコの歌みたが出た2018年当時の、技術が伴ってなくて今の尺度で言えば”シンプル”の域を出てなかった初期のVtuber界隈の雰囲気を感じたんですよね。

これがワクワクの正体だったんだと思います。発展途上真っ只中だったあの頃のワクワク感はあの頃にしかなかったものだなと…今がどうとか言うわけではもちろんないですよ

 

今ならもっともっとインパクトのある映像演出や技術を盛り込んだMVを作ることも可能であったはずなのに、空気感をそのままに丁寧に丁寧にブラッシュアップされたスタースタースタートのMVが私はとても好きなんですよね。すごく贅沢なことだと思います。

情報量を減らすからこそ逆に何度も見たくなる効果といいますか、実際曲自体もリピートをしつつ、視覚も必要になるMVでもかなりの回数を見ていて自分でもびっくりしてて。

サビに入るのにカメラアングルすら切り替わらないの逆に凄いなと思うんですけど、むしろ見応えがずっと続いててよくできてるなと思います。振り付けもそらちゃんの表情も可愛い。本当に細かくて凄い。

 

以下私のお気に入りそらちゃんです

開幕です。動きも表情もかわいい。

このドヤ顔とアンニュイの狭間みたいな顔好き

ジト目たすかる

 

ラスサビの一!等!星! 振り付け変わるのは全人類が好き





まとめ

懐かしいのにこれが最新という嬉しさ、これに尽きます。

2018年の太陽系デスコの公開から6年越しの今2024年に、本家が文脈を汲んで書き下ろしたオリジナル曲を聴けることって本当に素晴らしくて幸せなことだなあと思いました。

Vtuberブーム最初期から走り続けていてなお、最新曲で本人史上最高音を叩き出すという常に今が最高と言える状態で活動できることの凄まじさ。

本当に「いっそう光度をまして輝く一等星」を地で行く存在ですね。スゴいわそらちゃん……

Vtuber楽曲大賞2022 あたもる部門

初めましての方は初めまして、そうでない方はいつもお世話になっております。あたもると申します。

2022年ももうあと一ヶ月、今年のV楽曲大賞についてのしるし書き記事です。よろしくお願いします

楽曲部門から

1.夏ゆきトキメキHigh Tension!/Palette Project

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まず1曲目、Vアイドル事務所パレプロの夏曲、夏ゆきトキメキHigh Tension!です

今年の個人的筆頭ですね。

去年からちょくちょくメンバーの配信を見るようにはなっていたのですが、今年は月別のグッズとかを買うほどにパレプロにどハマりするとは思ってませんでした…

8/13,14と神田明神ホールにて行われた納涼祭りイベントでの初披露となった曲でした。筆者は13の方に行くつもりだったんですが台風直撃でイベ自体が中止となってしまい行けず悔しかったですね…後ほど翌日の講演を配信アーカイブで見たんですが、この曲がほんとに目というか耳を引く良さで、初聴き一発目から「えっこれめっちゃ良くないか??」って思ったことを覚えています。

後ほどMVが公開されたのですが(このMVもめちゃめちゃに良いです)作詞は結城アイラさん、作曲は神田ジョンさんです。

いやもう私が選んだんか お二方とも他コンテンツで昔からお世話になっております。特に神田先生、PENGUIN RESERCHにてずっとお姿見ておりますし貴方のギターが世界一好きです

この情報出た時ほんとに感動したのを覚えてます。ありがとうございます

今年の夏は本当にこればっか聴いてました。パレプロには今年ほんとに楽しませてもらったので来年もっともっと大きい舞台でやっていく姿を見たいなあと思う所存です。推しの姿をマジでもっとデカいとこで見てえ…ちなみに推しは藤宮コトハちゃんです。MVでセンターの片割れをしてる茶髪ツインの子ですよろしくお願いします

 

2.モンダイナイトリッパー!/名取さな

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作詞、作曲ともにsasakure.UKさんです

これ凄かった。歌詞とメロディだけ見た時の楽曲としては部門1位ですね。ささくれさんがとにかくヤバすぎる

この歌詞、全てに意味を持たせた上でここまで聴き心地良くアッパーで快活なテンションに乗せられるかということに感動すら覚えます。言葉遊びレベル1000000000?

もういきなり「ナンでも看でも詰め込んじゃって!」とかから突っ込みたい所存ではありますが…1番好きなとこは2サビ前の「さ レディゴーってフリックしてうおおっとキてシビれてブワってやっていきたいんだ人生!」です。

ここ良すぎるだろ 歌詞もメロの乗せ方も最強です。最高インターネット

 

3.ビイドロヨマのつかいかた/浮遊信号

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リアルとバーチャルを行き来する音楽ユニット、浮遊信号による楽曲です

楽曲投稿自体は初夏の頃だったのですが、少し遅れてこの曲を耳にして夏本番の少し前あたりにこの曲を聴きながら暑さを待っていたことを覚えています

今回ピックアップした中でいい意味で1番Vtuberらしくない曲というか、邦ロックの延長線上としてこの曲を捉えている節がありますね。ひたすらに爽やかで、バーチャルのはずなのに正直リアルで、生で聴きたい。薄暗いライブハウスでも開けた野外でもいいって感じです

曲としてはもちろん、MVのエモーショナルな雰囲気も20〜30代に邦楽のバンドを通った人なら何か感じるものがあるはず。バーチャルだけどこんなことやってんだって界隈問わず気づいてほしい一曲です

 

4.未だ、青い/湊あくあ

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はい、イントロが最強です。本気で開始2秒聴いた時にこれ今年の楽曲大賞入れようって思いました。

作詞作曲はじんさんです。ズルいですよね。Vだと一昨年オントロジー聴いた時に膝から崩れ落ちたことがあるんですけど、やっぱり作曲者さんのセンスに抗えない曲っていうのは歳を重ねたとて絶対いくつかはあるものだと思います。Hurrah!!も良かったんですけど今年はこちらで

ボーカルの歌声の引き出し方というか、使い方が本当に上手いなと感じた一曲でした。歌声が可愛らしいのでそちらを存分に活かしつつも、じんさんらしくロックに、かつ透き通るようにサラサラと美しく駆け流れてゆくイメージがダイレクトに伝わってくきて、聴いてる時に感じるべき感情やイメージは恐らくこれが正解なんだろうなと思うところであります

5.Under/花鋏キョウ

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初見で聴き終えた時に受け取った感覚と言いますか、満たされた気持ちがとても心に残っているのでノミネートさせていただきました。作詞作曲は篠崎あやとさんです。

シンプルに良い曲でしたね。キョウちゃんはこの曲が初披露となるライブの前までしばらくお休みしてたんですが、こういう曲聴きたいなっていうところにばっちりとハマる曲を持ってきてくれて嬉しかったです。100点のオケとメロディと最高のボーカルです。理由とかは置いといてシンプルに良い曲です

ワンマンでのこの曲、この曲にためにワンマンがあったんだろうなという気さえするほど美しくて良かったです。

 

MV部門

1.Atlanticus/エルセとさめのぽき

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MVという部門でこれを挙げないのは無いだろうという気持ちで1番にノミネートしました

エルぽきの作る作品群にずっと通じている"海"のイメージがすごく好きなんですよね。とてもとても広くて、暗くて、でも優しくて美しい。そのイメージを持った上でさらに一歩前に進んだんだなと感じるMVでした。

ぷろぶるは以前からMVや映像演出などでの視覚的な美しさには定評がありましたが、これからもっともっと期待していいなと思えるような映像で見終えた時にワクワクしたのを覚えています。vortexという環境も整って、これからもこの人たちの作る作品を見てみたいなという気持ちでの筆頭ノミネートでした

 

2.画面の中の君が好き/AZKi

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これ正直楽曲部門に入れようか迷ったのですがMVとしても良かったのでこちらにノミネートしました。

これ好きです。オタクはこういう演出とか概念が大好き。幼い自分が憧れる姿が今の姿とリンクするの嫌いなオタクいないでしょ

曲としても本当に良くて、概要欄コメントの「みんなのうたです!」に全てが詰まってます

自分は画面の中の存在を見る視聴者であり、でも画面の中の存在になりうる存在であることを実は教えてくれると言いますか。その「化粧した君の顔が好き」ということを歌うことによって、存在の肯定になっていることが凄く好きです。ホントめっちゃ好き。

「画面の中にいた君のことを君自身が好きでいてくれてたら 嬉しいな」っていうフレーズは、MVの幼いAZKiに対しても、いち有象無象のリスナーに対しても刺さってホント凄いなと思います。この曲の刺さり方はVを見てれば見てるほど刺さる。

歌詞がひたすらに真っ直ぐで美しすぎて、ただのオタクとしては正直申し訳なくなるくらい眩しい。

愚直なまでの言葉たちをパンクなサウンドでストレートに投げつけてくる、痛いほどに素晴らしい曲です

 

StarZ/MonstarZ MATE

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ラスト。この曲の作詞作曲は先ほどのビイドロヨマのつかいかたの浮遊信号で活動されているesora umaさん、MVイラストも浮遊信号で活動されているあとり依和さん、ラップパートの作詞は高坂はしやんさん、Mixはun:cさんです。

もうこれに尽きます。キャスト全員参加で作り上げるものの尊さという意味でノミネートせざるを得ませんでした。

最早何も言う事ないです。この曲を聴いてMVを見て、その後にMZMチャンネルで上がってる「自分達のMVを見る雰囲気」の動画を見ましょう。横の繋がりって本人たちはもちろん、視聴者側でも見ていて嬉しいものがありますよね

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以上ですありがとうございました

今年もVtuber見てて楽しかったです、来年も見てたい。マジで

 

 

 

ナナシス劇場版はナナシスという壮大なお話の体験版だ

初めましての方は初めまして、そうでない方はいつもお世話になっております。あたもると申します。

2021年2/26日、「Tokyo 7th シスターズ -僕らは青空になる-」が公開されたので観にいってきました。その感想となりますよろしくお願いします!

 

はい、いきます

観終わった感想としては「悪くない!」の一言ですね。

えっそんだけ?なんか低くない?私もぶっちゃけこの評価を下すのに躊躇いがあるんですがまあ正直な感想としてはこんな感じです。

 

シンプルに褒めるべきポイントとしては、まずキャラが可愛い!

作画方面は申し分のない出来上がりでとても良かったです。ゲームで静止画で喋るキャラたちに慣れているので、さらにそこに動きがつくと試聴している時の満足感が違いますね。日常パートは一人一人本当に丁寧に動かしてるなっていうのが伝わる映像でした。

ハル、ロナ、モモカ、スース、スミレ、シンジュあたりが特に良い味出してましたね。昔から思ってますがやっぱりナナシスの絵系の製作側に絶対モモカ好きがいるだろっていうのが今回も伝わるくらいモモカがかわいく描かれてる気がしました。

ライブシーンもかなり良い感じでした。カット割などがとにかく丁寧。

他アイドル系であるようなぐいんぐいんカメラを動かしたりなどのド派手なシーンこそ無いものの、振り付けが今までライブでキャストさん方が踊っていたものであったりとコンテンツに触れてきた人はかなり楽しみの奥行きというか見応えがあって良かったです。とにかくライブに行きたくなりましたね……

 

さて演出、脚本面についてです。ナナシスという作品が作品なのでこっちがメインになっちゃいますね

 

これはもうこの記事タイトル通りです。あくまで体験版にとどまったな、と言ったところ

言葉にするならば、ナナシスという作品の核たる概念を少し切り取って1時間で完結するようにお話に乗せた感じ。Tokyo 7th シスターズが持つ、アイドルもの作品としてはちょっと異質な雰囲気をあくまでライトに伝える映画だったなと思います。だから体験版

既プレイヤー向けにし過ぎず、新規に配慮してることがすごく伝わりました。

今までアイドルものの映画ってアニメという地盤があったうえでの劇場版という流れがほとんどなので、言ってしまえばナナシスは新規の単発アニメ映画なんですよね。だったら時間を長くしても誰もついてこれないし、大衆エンタメとしてはこのサイズ感で間違ってはないのかな、と。

とはいえやっぱり思うところもあり……

正直ナナシスゲーム本編の重み厚みを知っているので1時間ちょっとの映画に深度を求めるのは酷だとは思うんですが……やっぱりナナシス特有のメッセージ性をもっとじっくり味わいたかったというのが率直な意見。

全体的に展開が早いですね。キャラ紹介も兼ねた日常パート⇨敵出現⇨抗戦⇨決断⇨ラストシーンという構成ですがなんとかギリギリまとめきった感。

本来ナナシスはそんなにサクッと見れる作品では無いので仕方ないんですが、見てる自分も映画内のキャラも情緒がジェットコースター気味だなと感じました。もうちょっと余裕が欲しいですね。

最近本編で似た作りの6.0エピを読んだ後なので余計にそう感じてる気がします。まあ6.0エピ6話だけで映画の倍くらい尺あるしな……

1時間という制限の中では多少のキャラの誇張と改変は目を瞑りますしそれで良いと思いますが、やはり本編で個人の成長を丁寧に描いていただけに、1時間に無理やりまとめて777☆S各個人の厚みが薄まってしまうのはどうしてももったいない気がしてならない…

セリフ読みも早いですね。良くない感想ばかりでなんとも言い難いんですが早い。行間と余韻が欲しい!!特にラストのゲームから引用してきたアレ

やっぱり何度も聞いているので映画の早さに違和感を感じてしまいました。77分にこだわったのはわかるんだけどせめて主題歌はフルで流してほしかった。Departures、サビのメロディの気持ちよさがマジで秀逸ですよね。2番サビの歌詞も劇場で味わいたかったんじゃ……

とまあちょっと良くないところばかり言っちゃったんですけど勿論良いとこもあって、キャラ個人の成長と直接関係のないような、文脈の乗らないようなシーンは解像度が高くて良いし、所々に触れてきた人向けのネタというか演出が仕込まれてて楽しく観れました。映画自体の流れが急なので味わう余裕がなかなか見つけられないのですが、1つ1つ拾い上げれば良いところはめちゃくちゃたくさんあります。

個人的に最高だったポイントは、僕青のシーンの前のピアノイントロが2ndアルバムで何度も聴いたアレだったところですね。

最初のフレーズだけで「これから僕青が始まるんだ」という高揚感に包まれる感覚、あの澄み上がるようなワクワク感がやはりナナシスらしくとても心地良い。最高

2ndアルバムでは「Intro -to be the Blue Sky…-」だったのに対し、サントラでは「Outro -to be the Blue sky-」なんですよね。ハルちゃんのタイトルコールがないからイントロではなくアウトロなのか、それとも何か別の意味でのアウトロなのか、何でしょうねこれ。解釈は尽きませんがとりあえずここで数年前のアルバムでやったことと同じことを今またやってくるっていうのがすごく刺さったお話です。2ndアルバムのHAVENと僕青の特殊イントロマジで好きなんですよね

 

 

長々と書かせていただきました。上記の感想はあくまでナナシスにどっぷり浸かってきた私個人の感想であり、ライトにナナシスを楽しんでいる層や今回映画で初めてナナシスに触れたというような方々とは明らかに違った視点で見ているんだろうなという自覚があるので、世間の反応がとても気になります。

このお話の展開はやはり急さを感じるのか、内容にどれくらいの重さを感じるのか(重さが気に入った人は是非ゲーム本編をやってください)、逆にこれくらいがもしかしたらちょうど良いのか。気になるのでみんなナナシスの映画を見てください。こんだけ書いといてアレですが普通に楽しめる作品です。

 

あ〜〜〜〜〜劇場版ナナシス鬼滅の刃みたく超弩級のヒットを飛ばして観に行った人が溢れる世の中にならないかしら。ここまで読んでいただきありがとうございました。ではまた。

 

 

 

 

 

 

どうしても言いたかったのでこっそり補足。ちょっとバレ注意かも?

 

 

 

6.0とお話の構成的に似た作りの映画でしたよね。利益を度外視して予想外とされる選択を取る人間は存在する(うろ覚え)やアイドルはアイドルじゃなくてもいいのくだりなど、節々で6.0で見たフレーズが散らばっていたのでやっぱり当初の予定通り夏に映画を観て軽く耐性をつけた後に年末に6.0をドッと受け止めたかったところはありますよね。

 

マジカルミライや記念日に寄せた初音ミクという概念について

はてブロは初投稿ですこんにちはあたもると申します。初めましての方は初めまして、そうでない人はお世話になっております。

ブログは今までにはニコニコブロマガにてナナシスの曲についての記事を書いたりしていたんですが、最近のtwitterのTLで見かけるはてなブログ利用率の高さからこの度はてブロも使ってみたくなって書いてみました。だってみんなブログ書いてるんだもん自粛ってすげーな!

内容といたしましては、ちょうど一年前に参加したマジカルミライ2019についてと、それ以後に気づいた初音ミクという存在の凄さについてとなります。雑感チックになりますがよろしくお願いします!

 

ではスタート!

マジカルミライに行け

結論は最初に言いましょう。マジミラ2019に参加した感想なんですが、本当にこれに尽きるなと思いました。ボカロに触れたことのある人はとにかく行ってみてほしい。軽いノリでいいから!昔はよく聴いてたけど最近は全然…みたいな人でも大丈夫!

 

マジミラに参加してまず思ったこととして、会場の雰囲気というか空気感が一般的なライブイベントのソレと全然違ったことが印象的でした。参加者の熱量がすごく高い

私もいざ参加するまで知らなかったんですが、マジカルミライにはメインイベントであるライブステージともう1つ企画展という大きなコンテンツがあります。各企業からの出展、クリエイターズマーケットという名の即売会やコスプレなどなどこの企画展が想像以上にすごかった。

マジカルミライというイベント自体「創作文化の体感」をテーマにしているんですね、要するに企画展ってデカい同人イベントなんですよ。

そもそも初音ミク自体がクリエイターの同人活動の上で出来上がったコンテンツなのでそりゃそうだろというのは一旦おいといて、同人イベらしく参加者の「好き」の気持ちがすごく大きいのがひしひしと伝わりました。

海外からの方もめちゃくちゃ多かったのも印象的ですね。ボカロが好きでわざわざ渡航して来るくらいなんだからそりゃ好きっていう気持ちも半端なものじゃありません。すごい

私的にはクリエイターズマーケットがビビりまくりでしたがとても楽しかったです。昔聴いてた曲の製作者の方が今も活動を続けられてて嬉しくなったり、逆に今ガンガン聴いてる曲を作った人がまさに目の前にいるという事実にあわあわしたりなど、同人イベの醍醐味を味わいました。

画面越しかつ、ボカロを通して繋がる人々なのでこういった生身でのふれあいが出来るのはなかなか不思議な体験でした。個人的にOmoiのお二人に会えてめちゃくちゃ嬉しかったです

 

このほかにも企画展は展示イベントやトークショー、ミニライブなどマジでこれだけで1日潰せるくらい楽しかったです!年齢国籍問わず、みんな初音ミクのことが大好きなんだなと感じる素晴らしい空間でした

 

さてここからはライブの話を!

 

いやもう良い、良すぎる。

ライブ開幕から1曲1曲語っていきたいところなんですが、それをやり始めると読みにくいどころの騒ぎじゃなくなってしまうのでやめておきます。でも本当に!1曲ずつ語れるほどに全部良かったんですよ!!

やっぱり生演奏は強いですね。基本的にボカロ曲って打ち込みで作られるので知ってる曲でももはや別物です。地盤の作りが違う。ミュージシャンの方々のアレンジも聴きどころとして十二分にあるのでそこも魅力の1つですね。グリーンライツ・セレナーデでギターがぎゅいんぎゅいん暴れてるやつが大好きです

セットリストについてですが、ぶっちゃけ披露される曲に対して母数となる曲数がボカロは尋常ではないので、知らない曲は出てくるんですがもはやそれすらも楽しめるんですよ。

ちなみに私はラマーズPさんの愛の詩が会場で初聴きだったのですが、コールでの会場の一体感というか暖かさがすごく良くて泣いちゃいました。あったけえ……

楽しくて優しくてとてもいい曲でよく聞くようになりました。マジミラに行かなければ出会えなかった曲だったと思います。うーぱぱうぱぱ!

テオやヒバナなどの最近のヒットソング、深海シティアンダーグラウンドやからくりピエロなどの中堅どころというかちょっと懐かしめのライン、古参向けのロミシン、Hand in Handや劣等上等などマジミラのテーマソングシリーズ、そして書き下ろしの新曲たちと幅広い世代が楽しめるようになっていて、本当に何を聴いても全部良くて本当に楽しかったです。

 

ここからはマジカルミライを統括した感想というか、ライブを終えて感じたことなのですが、すごく「個」の強さを感じたイベントでした。

参加する人々それぞれに各々の中の初音ミク像があるんですよ。例えばクリエイターはその像を作品として発信しているわけですが、視聴者側もその作品たちに触れていくことで自分の中に自らの初音ミク像が作り上げられていくんだなと思いました。

普段私たちが行くようなアーティストのイベントは、そのアーティストによる絶対的な1を目的としていますが、このマジミラでは自分の中にある1に触れるものなんですね。

たくさんの個人によって産まれた初音ミクという存在があのモニターに映っていて、参加者全員が個々のフィルターを通して見ているんだなとアンコールの声を聞いていて感じました。

 

最後に上記のお話とミクさんの記念日を絡めつつ終わりにしたいと思います。

ミクさんの記念日といえば3/9日のミクの日と8/31の誕生日ですが、この時のTwitterなどSNSでの祝われ方が毎度本当に凄いなと思うんですよ。

普段ボカロの話なんてしないような人までお祝いをしているのをみるとすごく嬉しいというか好きなんですよね。さっきのマジカルミライの話のさらに規模が大きくなった版というか

ライブに行くほどでなくても初音ミクおよびボカロが好きな気持ちが、数多くの人の中に存在していることの素晴らしさですよね。

実体がないからこそ、国籍すら超えて世界中のどんな人にでも寄り添うことができる。

初音ミクという存在の特異的さとオンリーワンさを去年マジカルミライに行ってから日々感じています。

 

最後に

少し遅れましたがミクさんお誕生日おめでとうございます!ボカロという存在がこれからも人々の救いになりますように!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あと今年のマジミラチケット当たってくださいお願いします